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2018.10.11 始めやすいからこそ要注意! 区分マンション投資は簡単ではない

不動産投資の中でも区分マンションは「始めやすい」投資です。しかし、「始めやすい=利益を生み出しやすい」という簡単な構図ではないのも事実です。「失敗したときにリスクが低い」という点を重視しすぎると、本来の投資の目的である「収益を上げること」を見失ってしまいます。

そこで今回は、「区分マンション投資」に注目し、投資としては始めやすいものの、簡単に収益を上げられるわけではないという理由を解説していきます。

 

 

区分マンション投資が始めやすいのは事実

区分マンション投資は、以下の理由によりサラリーマン投資家にとっても始めやすいのは事実です。
・物件総数が多い
・手頃な価格で始めやすい
・手間が掛からない

区分マンション投資は一部屋ごとの売買になるので、一棟の不動産に比べると物件総数が多いです。そのため、「選べる物件数」が多く、自分に合った物件と巡り合いやすいといえます。

また、区分マンションは一棟で購入するよりも安価なので、一棟物件と比べると手は出しやすいです。さらに、マンション全体の管理は管理会社に任せるので、手間がかからないというのも区分マンション投資が始めやすい理由といえます。

仮に一棟物件であれば、共用部分も自分で管理する必要があります。こちらも、ある程度管理会社に任せることができますが、共用部を修繕するかどうか?などの点はオーナーが決めなければいけないのです。

 

区分マンション投資は簡単ではない

さて、前項のように区分マンション投資は始めやすいですが、決して簡単ではありません。ここでは、その理由を解説していきます。

 

実質利回りが低い

広告で謳っている利回りは「年間賃料収入÷初期費用」で算出される表面利回りです。しかし、実際に意識すべきは「(年間賃料収入-年間経費)÷初期費用」で算出される実質利回りになります。

区分マンション投資の場合、「管理費」「修繕積立金」など強制的に徴収される経費が高いので、賃料収入に占める経費の割合が高いです。そのため、実質利回りが低くなりやすく、運用を間違えると収益を出しにくくなってしまいます。

 

銀行からの評価が低い

区分マンションは入居者全員で土地を持ち合うので、どうしても土地の価値が低くなってしまします。そのため、土地も全て自分の持ち分である一棟物件より、担保価値が低くなりがちです。そうなると、銀行からの評価が下がり、融資が受けにくいというデメリットにつながるのです。

仮に、最初の何部屋かは個人の信用で融資を受けられても、2,3部屋を所有した段階で融資が降りなくなってしまう可能性は高いです。つまり、投資規模を拡大するのが難しいというデメリットにつながります。

 

落とし穴が多い

区分マンション投資は始めやすいからこそ、営業マンの立場からすると「カモ」も多いです。そのため、多くの営業マンは「節税対策になる」などの口説き文句で、割高な物件を勧めてきます。上述したように、区分マンション投資はただでさえ利回りが低くなりがちなので、割高物件を買うとさらに利回りは落ちます。

また、一棟物件と違って複数の部屋を所有しているわけではないので、空室が出たときは家賃収入がゼロになってしまうというリスクもあります。さらに、区分だと外観や共用部に関しては自分一人の意志ではどうしようもなく、マンション全体の環境改善による客付が難しいなどのリスクも存在します。

 

大切なのは「無駄に高く買わない」こと

このように、区分マンション投資は「始めやすい」というメリットがある反面、「落とし穴も多い」です。しかし、営業マンはその点は言わずに営業をかけることが多いです。特に、区分マンション投資は銀行からの評価が低く、利回りが低いことが主な弱点である点は認識しておきましょう。

この点を踏まえると、最初に物件を買うときに平均より高い物件を買わないことが、投資に成功するポイントといえます。割高な物件を買わないようにするためには、多くの物件を見て相場観を養うことが有効です。