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2018.10.15 「現金買い」しか頭にない不動産投資家に伝えておきたいこと

不動産投資とローンは切っても切れない関係であり、ローンを上手に活用することが不動産投資で成功する秘訣といえるでしょう。しかし、投資家の中にはローンを敬遠して、「現金買い」しか頭にない投資家もいます。

しかし、それは大きな収益を上げるというチャンスを逃していることでもあるので、現金買いを検討している人は機会損失というリスクも頭に入れておく必要があるのです。今回は、現金買いを検討している投資家の人に向けて、そのリスクを解説していきます。

 

現金買いの呪縛があなたにはめる「3つの枷」

さて、現金買いをするリスクについては、以下3つの枷を自らの足にはめてしまうことになります。まずは、その点を理解しましょう。
 

物件への感性が鈍る

まず、「現金で買える物件」に絞って物件探しをすれば視野が狭まります。不動産投資家にとって「情報収集力」は、投資が成功するか否かの生命線であり、それは今後事業を拡大する中でも必ず活きてきます。

たとえば、エリアの相場はいくらか?利回りはどのくらいか?築年数による価格の違いは?という点は、大量の物件を幅広くチェックするからこそ養われる感性です。現金買いにこだわると、この感性が養われることがなく、不動産の情報も頭に入ってきません。

 

資産形成のスピードが遅い

一般に不動産投資における融資率上限は90%とされており、裏を返せば自己資金の10倍まで借り入れができるということです。このように、少ない資金で大きな資産を手に入れることを「レバレッジ効果」といいます。

つまり、300万円の資金で3,000万の資産を手に入れることができるので、言い換えると10倍の速度で資産形成が進むといえます(期待値において)。しかし、現金買いだけを考えるということは、自らこのレバレッジ効果を拒否していることになり、非常にもったいない選択をしているとも言えます。

不動産投資は、高額な資産を時間をかけて賃貸物件として回すことで収益を得られる、いわば「時間」を効率よくお金に換える投資です。時間を使って何かを得る、という意味合いでは、不動産投資は乗り物に乗って移動することに近いですが、たとえるならレバレッジ効果を活用する投資家は車を使い、現金買いの人は一人だけが自転車で走っているようなものです。

つまり、貴重な時間をお金に換える資産形成において、現金買いは効率が悪いということです。
後から車に乗り換えても、最初から車に乗っている投資家に追いつくのは難しいかもしれません。

 

銀行との関係性を築けない

不動産投資は、「銀行」が重要プレイヤーといえます。というのも、事業を拡大して物件数を増やすときに、銀行からの信頼がないと融資を勝ち取れないのです。仮に、融資を受けて不動産投資をして、毎月きちんと返済していれば銀行からの評価が上がります。

その実績を積み上げることで融資を受けやすくなる上に、金利面などが好条件での融資になるかもしれません。現金買いの場合は、銀行とこのような関係を築けないので、事業拡大がしにくいというデメリットにもつながります。

 

それでもリスクを嫌う、安心を得たい、という投資家に現金買いはおすすめ

上述した点を踏まえた上でも、「やはりわたしは現金買いが良い」と思う方は現金買いで良いでしょう。ただ、そうであれば不動産ではなく、比較的リスクの小さい投資信託やREITの方が、低リスクで効率よく収益を上げられるとは思います。

とはいえ、1ついえるのは、現金買いでも銀行預金として眠らせるより資産形成が進むことは確かなので、銀行に預けるくらいなら投資をおすすめします。

最後に、「ダメな現金買いのパターン」をいくつか列挙するので、自分が該当しないか?を確認してみてください。
・リスクの所在が分からないのに、リスクを恐れている
・銀行との関係を築く重要性を理解していない
・「時間」の価値を理解していない
・レバレッジ効果の価値を理解していない
・漠然と借金というものを怖がっている