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2018.10.17 東京都ワンルームマンション規制はなぜ存在する?

不動産投資を検討している人の中で、ワンルーム投資を検討している人は多いでしょう。ワンルーム投資は、不動産投資の中でもメジャーな投資であり、比較的低リスクなので初心者にも好まれます。
実は、そんなワンルームの新規建築は、東京都で規制されていることをご存知でしょうか?

今回は、そもそもワンルームマンション投資がなぜ人気があるのか?そして、ワンルームマンション規制があることでどのような影響があるのか?を解説していきます。

 

 

黄金クラスの需要が存在する「都心ワンルーム物件」

都心ワンルーム物件の需要は高いのですが、その理由は「単身者」というターゲットを深掘りしていけば分かってきます。結論からいうと、人口減の日本の人口動態を考えても、単身者は将来的な減少が少なく、ワンルーム物件に「盤石の需要」をもたらしてくれるからです。

事実、日本全体で人口は減少すると考えられている中、単身者世帯は以下の推移と予測※されています。
・2005年:1,446万世帯
・2020年:1,733万世帯
・2035年:1,833万世帯
・2050年:1,786万世帯

ただし、地価と需要の高さから、ワンルームマンションは一室買いでも価格が高いという点はデメリットとして挙げられます。

※我が国における総人口の長期的推移
http://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf

 

単身者の選択肢はマンションの賃貸物件

まず、単身者が居住地を選ぶときは、マンションの賃貸物件がメインになります。たとえば、ファミリー層であれば「戸建」をという選択肢が増え、さらに戸建もマンションも「購入する」という選択肢も増えます。

一方、単身者の中で「戸建」を選ぶ人は少ないですし、ファミリー層ほど「購入」を選ぶ人も少ないと考えられます。つまり、競合物件が少ないので単身者をターゲットにするワンルーム投資は需要が高いのです。

 

エリアによっては売却しやすい

ワンルームマンションを売るときは、主に不動産投資家がターゲットになるので、「入居用」に購入する層を取り込みにくいです。そのため、広めのマンションよりはターゲットが少なく売りにくいのですが、それも収益性の高いエリアを選ぶことでカバーできます。

そして、前項の通りワンルームマンションは賃貸需要が高いので、収益性が高い物件になりやすいのです。

 

希少化が進むこと必至。東京都ワンルームマンション規制とは

東京都にはワンルームマンションの規制が1980年代から存在しました。さらに、2002年頃からはその内容が強化されたり、より実効性のある条例化が図られたりするようになりました。区によって条件は異なりますが、たとえば以下のような規制があります。
・1戸あたりの最低専有面積28㎡以上とする(渋谷区)
・一定戸数に対しファミリータイプの部屋を併設する(新宿区、他)
・一定基準のワンルームマンションに対し課税する(豊島区)

ワンルームマンションの建築を規制する理由としては、居住者マナーの改善と近隣住民とのトラブルの防止、そして適切な課税ができないことが多いワンルームを少なくしたいからという点が挙げられます。

ワンルームに住む方は、地域コミュニティの参加が希薄であり、マンション内のルールを守らないケースも多いです。また、住民票を移さない人も存在するため、住民税が適切に課税できないという課題があります。

いずれにしろ、ワンルーム規制が今後緩和されるという報道は全くないため、今後も規制は継続していくものと考えられます。そうなると、ワンルームの絶対量が増えにくくなるため、希少価値が上がるというメリットにつながります。