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2018.09.19 スタートダッシュが肝心!築古木造アパートの本質に迫る

不動産投資と利回りは切っても切れません。しかし利回りだけに注目してしまうと、劣悪な物件を選択してしまう場合もあります。
高利回り物件の代表が「築古木造アパート」です。どの築古木造アパートを買うべきで、どの物件を買うべきではないのか、手がかりを学んでいきましょう。

 

 

投資物件としての築古木造アパートの本質とは?

早速ですが、本題である「築古木造アパート」の本質に迫っていきます。
 

購入から数年のキャッシュフローが勝負のポイント

まず、築古木造アパートは購入から数年のキャッシュフローが勝負です。ここで赤字を計上してしまうと、その後リカバリーするのは難しいと言えます。
※ キャッシュフローとは、年間で手元に残るお金のこと。「年間家賃収入-年間経費」をプラスにする必要があるということです。

融資を受ける場合は、金融機関が物件の担保価値を評価します。築古木造アパートは、その担保価値が低いと判断されるので、融資期間が短くなりがちなのです。そのため、ローンの支払いは早く終わるのですが、月々返済額は高額になってしまうというデメリットがあります。

それは、先ほどのキャッシュフローにおける「年間経費」が上がってしまう結果につながり、赤字経営に陥りやすいのです。築古木造アパートは、その点をきちんとシミュレーションして、必ず黒字経営からスタートできるようにしましょう。

 

利回りに騙されるな

築古木造アパートは基本的に利回りが高いです。なぜなら、利回りは「年間家賃収入÷物件取得費用」で計算され、築古木造アパートは物件取得費用が安いので、必然的に利回りが高くなるというわけです。その利回りの高さは目を惹くので、特に初心者の方は前項の点を頭に入れておきましょう。

加えて、利回りには以下2種類あることを認識しておきましょう。
・表面利回り:年間家賃収入÷物件取得費用
・実質利回り:(年間家賃収入-年間経費)÷物件取得費用

不動産会社で提示されるのは表面利回りの場合が多いですが、前項のローン費用を加味している実質利回りで比較する必要があります。それを加味した上で収益性が見込めると判断したときだけ、築古木造アパートを最初の投資物件に選んでも良いでしょう。そのときは、さらに以下を理解しておくと良いです。

 

 住み手のペルソナを考える

住み手が誰か?によって、そのアパートの設備・仕様が変わってきます。物件価格が安い分、そのアパートの部屋の設備入れ替えやリフォームが発生すれば、たちまち利回りは落ちてしまうのです。そのため、誰が住むか?その人は何を求めるか?をイメージし、最小限の補修や設備入れ替えで済むようにしましょう。

 

節税効果が高いことを理解する

以上のことを理解した上で選ぶ築古木造アパートなら、あなたに不労収益をもたらしてくれるかもしれません。
その際、築古木造アパートは節税効果が高い点はメリットになるので覚えておきましょう。節税効果が高いのは、建物の取得価格を年間で「経費」とし計上できる減価償却費です。経費として計上できるということは、「年間家賃収入-年間経費」で計算される不動産所得を下げることができます。そうなれば、不動産所得にかかる税金を下げることができ節税につながるということです。

まず、木造アパートは法定耐用年数が22年です。築古なので築22年超のアパートであることも多く、法定年数を経過している場合は、償却年数は法定耐用年数の20%に相当する年数になります。つまり、木造アパートの場合は「22年×20%=4.2年→4年(小数点以下切り捨て)になるということです。このルールに則って、築22年を経過している築古木造アパートは4年で償却することができます。

たとえば、アパート価格が3,000万円(築23年)で建物価格が600万円のアパートであれば、「600万円×1/4=150万円」が年間経費として計上できる費用です。4年間だけになりますが、その期間はかなりの節税につながります。
節税は不動産投資の本質ではありませんが、成功の暁には覚えておくべき事柄だと言えるでしょう。