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2018.12.06 【不動産投資】融資を引き出す前に知っておきたいファイナンスの基礎①

不動産投資をしたいけれども数字が苦手で不安…という方もいると思います。不動産投資と融資はセットなので、どうしても不動産投資には数字もついてきます。そのため、数字が苦手な人が不安に思うのは無理もありません。

今回はそんな人向けに「ファイナンス講座」と題し、不動産投資で知っておくべきファイナンスについて解説します。

 

 

不動産投資ローンを組む前に

まずは、不動産投資のファイナンスで知っておくべき、キャッシュフローについて学びましょう。キャッシュフローは以下の計算式で表されます。

キャッシュフロー(CF)=家賃収入-経費-ローン支払額

キャッシュフローとは、簡単にいうと「手元にいくらのお金が残るのか?」ということです。厳密には、経費の中に「ローン支払額」も含まれていますが、ローン支払額は高額になるのであえて別途にしています。

成功する不動産投資には「収入」と「経費」「ローン支払額」の見積もりが絶対に不可欠であり、手元に残るお金を知っておくことは必須となります。

そのため、最も高額になるローンの支払い計算に慣れておく必要があるのです。言い換えると、不動産投資のファイナンスにおいて、最も重要なのは「ローン支払いの仕組み」について知ることといえます。

 

ローン返済、ファイナンスにおける

ローン返済には「元金」と「利子」の2つがあります。元金とは、金融機関から直接借りたお金であり、利子を含まないお金です。一方、利子とはその金融機関が課した金利によって決まるお金です。

借入者にとっては、利子は「借りたお金以上に支払うべきお金」であり、言い換えればお金を貸してくれたお礼のようなものです。一方、金融機関にとって利子は利益になります。

 

月々のローン支払いに対して利子がかかる

元金と利子の例を出します。たとえば、金融機関からお金を借りて、2019年4月のローン支払い時に残高が4,000万円、そして月利0.1%だったとします。

このとき元金は4,000万円で、利子は月利0.1%なので「4,000万円×月利0.1%=月4万円」となります。つまり、この借入において支払うべき1か月分の利子は4万円ということです。

 

利子は通常、年利表記である

前項では月利と表現しましたが、実際の利子は年利表記です。要は、1年という期間にどのくらいの利率で利子がかかるか?ということになります。

たとえば、年利1.2%のローンの場合で、元金が1,000万円だったとします。この場合1年間にかかる利子は12万円(1,000万円×1.2%)となり、月々に換算する1万円(12万円÷12か月)です。

これを逆算すると、月利は0.1%(1万円÷1,000万円)という計算になるので、月々利子として1万円支払うことになります。

 

ローン返済は当初の利子負担が大きい

次に、不動産投資ローンで考えてみましょう。根本的な仕組みは前項までと変わりません。不動産投資ローンの場合は1,000万円単位でお金を借りるので、元金は非常に高額です。仮に、5,000万円借りたのであれば、返済当初の元金は5,000万円となります。

たとえば、このローンが年利3%であれば、1年間に150万円(5,000万円×3%)の利子を支払います。もちろん、利子だけ支払っていても元金が減らず、返済はいつまで経っても終わらないので、利子と一緒に元金も返済していきます。

仮に、毎年一定額の元金を支払うのであれば、年々元金は減っていき少しずつ支払い利子も減るということです。仮に、5年目で元金が4,000万円になれば、それ以降支払うべき利子は150万円から120万円(4,000万円×3%)に減額するということです。

このように、元金を一定額ずつ返済する方法を「元金均等返済」といいますが、実は大半のローンは元金均等返済ではなく「元利均等返済」で組まれているのです。

さて、ここまでで元金と利子について理解できたと思います。ファイナンスの基礎②では、もう一歩踏み込んで「元利均等返済」について詳しく解説していきます。